夏日となった今日、久々に高尾以南の鎌倉街道山ノ道を辿った。今回の最大の目的は千人頭原半左衛門の娘が処刑されたという伝承を伝える「恋路の坂」、「権現谷の蔵王社」、「大戸観音堂の六地蔵」を確認することにあった。辿った道筋は次の通り。
高尾駅 →高楽寺 →湯殿川上流端 →恋路の坂(町田街道) →権現谷 →蔵王社 →大戸観音堂 →八木重吉記念館 →八雲神社 →円林寺 →行昌寺 →長福寺 →相原駅
いくつかの新たな知見を得た。
1)恋路の坂は館ヶ丘団地に沿う長い坂であった。
2)権現谷は小集落が散在する鄙びた里であった。
3)権現谷には娘を供養した千人塚があったというが場所は確認できず。
4)蔵王社は権現谷戸の中ほどの急斜面の小高い丘の上にあった。
5)蔵王社には処刑に使われた不浄の刀を納めたというが今はない。
6)大戸観音堂の境内に権現谷から移した娘を供養した六地蔵を確認した。
7)大戸という地名は横山党がここを相州口として大木戸を置おいたことによる。
8)八木重吉の生家を確認した。
それにしても千人同心には道に外れた恋の処罰として処刑したという話は他にもあり、掟の厳しさには驚かされる。
[参考]多摩のジョギング道
[写真]処刑された千人頭の娘の千人塚があったという権現谷